どうせ喪女だしバンドやろうぜ

突然ですが、喪女(仮)でした。

なぜ(仮)なのかと言うと、当時まだ中学生だったから。喪女の定義についてはよく議論されていた記憶があるが、中学・高校の内はまだ未来がある(=今後交際経験を得るかもしれない)から、真の喪女とは呼べないのだそうだ。

けれど、学校も行かずほぼ引きこもっていたわたしにとって、あんなにしっくりくる居場所は他になかった。だから、堂々と胸を張って喪女であるとは言えず、肩身の狭い思いをしながらも必死にROMっては、色々な書き込みに頷いていた。

思えば、PCを買い与えられてからというもの、何度かネット上の人物と会っていた。だから中学生になってからも、ネット上の人物と実際に会うことに、あまり抵抗がなかったのだろう。

朝から晩までインターネットに入り浸っていたある日、なんとなく開いたのは、「どうせ喪女だしバンドやろうぜ」というスレッドだった。もうお察しかと思うが、当方ボーカル希望、全パート募集だ。違いといえば、わたしが募集したのではなくて、募集していた書き込みに食いついたのだ。

「楽器できないんです」「ボーカルでも大丈夫ですか」という旨は、集まる前に伝えておいた。中学生であることは、先に言っていたのかどうか、もう覚えていない。ドラム担当の方が中心となってくれて、当日集まったメンバーを紹介するぜ。

ボーカル、わたし!ジャンプを買いに週1で外出するからギリ引きこもりじゃない。不登校14歳!

キーボード、ギャル!多分30代後半のマシンガントーク!「UAのコンサート行ったけど歌が上手かった~」って言ってた。交際経験ありのネ喪!

ドラム、サブカル!20代なかば!芯が強そうで背の高い、多分委員長気質。交際経験ありのネ喪!

だめだこのバンド……………厨房とネ喪しかいないよ

 

その後どうなったかと言うと、数回集まったりギター(not喪)が増えたり、あと元スレッドに活動報告をしてウザがられたりしたが、しばらくして音信不通になった。それからも活動報告の書き込みがあったので、わたし以外でやってたみたいだ。そうだよね。少しの間でも仲間として迎え入れてくれてありがとうございました。